東京高等裁判所 昭和37年(ラ)276号 判決
記録によれば、本件抗告によつて不服とされているものは、債権者日動火災海上株式会社、債務者抗告人間東京地方裁判所昭和三六年(ヨ)第七、二九五号仮処分申請事件における家屋取毀を命ずる仮処分決定の執行による取毀物件について、東京地方裁判所々属執行吏浅見謙次郎の民事訴訟法第七三一条第五項の規定による申請に基き、同裁判所が執行裁判所としてなした右取毀物件の売却許可決定であることが明らかである。ところで仮処分の執行については同法第七五六条、第七四八条の規定により強制執行の手続に準じて行われるのであり、しかして右売却許可決定は民事訴訟法第五四四条第一項にいう執行の方法に関するものであるところ、かような執行裁判所のした執行処分に対する不服は、右処分が債務者などを審尋しないでなされた場合には、まず民事訴訟法第五四四条第一項による異議の申立によるべく、この申立に対して裁判がなされ、これに不服があるとき、はじめて同法第五五八条による即時抗告ができるのである。
(村木 元岡 渡部)